1993年に獣医師国家資格を取得して以来、いろいろな場所で勉強させていただいてきました。大学卒業後はじめの1年間は故郷岡山の県庁(家畜保健衛生所)で乳牛の検査と動物薬事を担当しました。その後、子供の頃からの夢であった小動物臨床をめざし、東京の動物病院で研修・勤務医を経て副院長として6年間勤務。動物医療センターで24時間体制の緊急医療を経験したり、愛護病院で保護猫達のケアをしたりいろいろな形で小動物臨床に携わってきました。
一生一勤務医として腕を磨いていくつもりでしたが、結婚・出産を期に少しずつ考え方が変わってきました。それまでは飼い主さんの「うちの子が…」という言葉をさらりと聞き流していたのですが、自分に子供ができ小児科で「うちの子が…」というフレーズを使う立場になって初めてその言葉の重みを知りました。動物病院に勤める者にとっては大勢の患者さんの一人であっても、飼い主さんにとってはかけがえのない愛息子・愛娘。ちょっとケガをしても、半日食欲がないだけでも心配でしょうがない。そんな飼い主さんの気持ちを大切にできる病院を作りたい。そんな思いから動物病院の名前を「愛=まな」と名づけました。
「病気を治す」ことに追われ「動物を愛しむ」気持ちを置き去りにしてしまわないようにという自分自身への戒めでもあります。 動物たちにとって何がベストなのか、飼い主さんにできることは何なのかを一緒に考え、相談していきましょう。
院長 下田利恵